高岡市伏木古国府の重要文化財・勝興寺で四月から、「源氏物語」をテーマにした寺宝展(富山・北國新聞社共催)が開かれる運びとなった。「平成の大修復」が進む勝興寺を全国発信しようと、住民グループが企画した。公家の名門鷹司家との関係を示す金蒔絵(きんまきえ)の箪笥(たんす)などが公開されるほか、期間中に金沢市から朗読家を招いてイベントも行う。
「勝興寺『寺宝展』—源氏物語へのいざない—」で、住民で組織する「プロジェクト・夢・未来・ふしき」が開催する。寺宝展は四月二十五日から五月三十一日まで、朗読会は四月二十五日と五月六日に行われる。 寺宝展では、県文化財の「源氏物語箪笥」をはじめ、掛け軸「源氏物語絵(若菜)」や「竹取物語 紙本著色冊子」などが展示される。源氏物語箪笥は、鷹司家から勝興寺二十代住職の本成(ほんぜい)に嫁いだ広悟(こうご)が、徳川家から贈られたとされる。 勝興寺には加賀藩前田家や京都・本願寺、公家から輿(こし)入れしており、寺宝として残る調度品は勝興寺が浄土真宗本願寺派の有力寺院だったことを今に伝えている。十八代住職の闡真(せんしん)が、加賀藩十一代藩主前田治脩(はるなが)に転じた歴史も持つ。 朗読会では、金沢市の本田和さんがシンセサイザーの演奏をバックに、源氏物語の「夕顔」「若菜」を語る。四月二十五日には日舞と琴、五月六日は琴の演奏もある。 勝興寺の高木秋生寺務長は「イベントを通して勝興寺の歴史的価値を多くの人に知ってほしい」と話している。 寺宝展の入場協力金は五百円、朗読会は千円。問い合わせは勝興寺事務局=0766(44)0037、寺宝展事務局=0766(44)8088=まで。
by riptulip
| 2009-03-31 19:57
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