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野洲・錦織寺 阿弥陀如来、修復

 滋賀県野洲市木部の真宗木辺派本山・錦織寺の阿弥陀如来坐像の修復作業がこのほど終了した。江戸中期に火災に遭い、黒く焼け焦げた状態で損壊の恐れがあったが、修復によりほとんど消えていた顔も表情がよみがえった。21日午前11時から同寺阿弥陀堂で遷座法要が営まれる。

 坐像はこれまで本格的な調査が行われておらず、文化財指定も受けていない。1694年に火災に遭ったとされ、焼け残った部材を仮組みした状態になっていた。

 修復作業に当たった東京文化財研究所によると、頭部や両脚などは火災後に補われて、表面は炭化したように仕上げられていたのが分かった。火災以前にも修復が数回行われており、造られたときと見られる12世紀末の部材は一部しか残っていなかった。
 修復は現在の姿を踏まえて樹脂で表面を強化し、顔はこれまでの彫り方を生かして復元した。
by riptulip | 2008-11-20 21:35
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