南禅寺(京都市左京区)の僧をかたる男が仏画などを高額で売りつけている問題で、真宗大谷派本山・東本願寺の僧を名乗る男も大阪市内に出没し、同様に主婦らに仏画や数珠を買わせていたことがわかった。
「布教師」という架空の肩書の名刺を配り、外見は、南禅寺の偽僧侶と同じく紫色の足袋で足元を固めるなど共通点が多い。両寺などは、同じ男が複数の寺の名を使い分けているとみて警戒を強めており、東本願寺は今月、全国30教務所に被害拡大を防止するよう通達を出した。 関係者によると、大阪市阿倍野区の食堂で5月上旬、店内にいた経営者(29)や客の主婦ら女性計4人に、東本願寺の布教師と称する黒い袈裟姿の男が、「説法を聞いた人に3万円で数珠を分けている」と持ちかけた。 4人が断ると、「2万円でいい」と値下げ。色紙にフェルトペンで描かれた仏画を見せて「数珠を持って拝めば何事も良くなる」と売り込み、3人に数珠と仏画のセットを2万円で、1人に仏画を5000円で販売した。男は袈裟に付いた菊の紋や紫色の足袋をちらつかせるなど、自らを「高僧」らしく見せ、代金はお布施袋に入れさせ受け取った。 経営者がその後、同寺に電話をかけ、だまされたことがわかった。主婦らは「絵が下手でおかしいと感じたが、買わないと罰が当たると思った」と話している。男は自称50歳で約1・7メートルのがっちり型、奥歯が抜けていたといい、南禅寺の偽僧侶と体格などが似ている。 東本願寺は「布教師という役職はなく、足袋も普通は白。けしからん話で、対策を講じたい」としている。
by riptulip
| 2007-09-29 21:21
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