浄土真宗本願寺派は、国宝の書院や飛雲閣などのふすま絵や壁画、天井画など約2400点を電子画像で保存するデジタルアーカイブ事業を始め、25日に報道関係者への説明会を書院の大広間「鴻の間」で行いました。
書院には江戸初期に渡辺了慶とその一派や円山応挙の門人らが描いたとされる障壁画などがあり、聚楽第の一部を移築したといわれる飛雲閣にも貴重な絵画が残ります。近年、傷みが激しかったり、損傷の恐れがあるため、電子画像で記録・保存し、修復の際の基礎データとすることにしました。 龍谷大古典籍デジタルアーカイブ研究センターの指導で、日本写真印刷が撮影や記録化にあたり、期間は2009年12月末までの2年半余。 今回の事業に伴い、新たに開発された五億画素のデジタルカメラを使用して、対象の大きさに合わせて分割撮影し、合成します。デジタルハイビジョンの250倍という高密度の画像情報により、顔料の成分から色落ちの過程、さらに塗り方の微細な使い分けなども分析可能となり、「文化史や美術史的にも検討を加えられる」と関係者は期待しています。赤外線撮影も同時に行い、絵の下に隠された「新たな発見」の期待もかかりますね。
by riptulip
| 2007-04-26 20:52
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